モアレって何? 原因と対策

こんにちは!Blog担当者です。
今回のテーマは「モアレ」です。
印刷物を見た時に、そこにないはずの縞や波のような模様が出ているのを見たことがないでしょうか?
これは「モアレ」と言い、印刷において非常に厄介な現象です。
今回はこの「モアレ」の原因と対策についてご説明いたします!

モアレとは?

「モアレ」とは主にAMスクリーン印刷の印刷物で発生する意図しない縞模様や波模様の名前です。

AMスクリーン印刷では、規則正しく並んだCMYK(特色の場合も有り)の網点の大きさと角度を変えることで色を表現していますが、時にその網点同士の干渉によって印刷物の絵柄に意図しない縞模様や波模様が発生することがあります。

これが「モアレ(またはモワレ)」です。

細い線が連続して使用された画像。波のように見える模様がモアレ。

モアレ部分を拡大すると、規則正しく並んだ網点が細い線を表現するために線の細く見える部分と太く見える部分を作ってしまっていることが分かる。

モアレが起きやすい絵柄

モアレは細い線や布地の絵柄で目立ちやすいです。

例:細かいストライプ・ボーダー柄の服、目の細かい布地部分、高層ビルの細い窓枠、線のデザインが使用されたモニュメントの画像など

モアレが起きてしまったストライプ柄の服

モアレが起きてしまったストライプ柄の服、公園の看板。

モアレが起きないようにするには?

対策① FMスクリーンで印刷する

FMスクリーン印刷は規則的に並んだ網点の大きさではなく、不規則に配置する網点の密度によって色を表現する印刷方法です。

 

印刷におけるAM・FMとは?

https://www.tokyo-off.co.jp/blog/detail/post-5856/

 

AMスクリーンは点が配置される場所が線数によって決まっているので細い線や布地を表現しようとすると「1,モアレとは?」の画像のようなガタつきが出ます。しかしFMスクリーンには網点の場所を定める線数の概念がなく、極めて小さな点を濃い所に多く・薄い所に少なく配置する印刷方法のため細い線や布地も繊細に表現することが出来ます。

 

対策② モアレ発生箇所にボカシをかける

モアレ発生箇所の画像そのものにボカシをかけることで、網点の再現範囲に許容を持たせモアレを目立たなくさせることが出来ます。

しかしデータそのものを変化させることになるため、モアレが出なくなったとしてもお客様の思い描いていたイメージと異なる仕上がりとなる可能性があります。

印刷会社がボカシをかける場合は必ずお客様に事前確認を行い、あくまでこの対策は応急処置として行うことをおすすめいたします。

 

いかがだったでしょうか? 

今回は印刷物に発生する困った現象「モアレ」の原因とその対策についてのお話でした。 

次回のテーマは、「耐光インキ」についてです。 

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