特殊加工

表面加工やエンボス加工、箔押し、型押し、浮き出しなどの加工を加えることで、付加価値の高い印刷物を作成することができます。
機能的な要素やデザイン的な要素も含まれており、作製した印刷物に高級感を出すことが可能です。
合紙加工などで紙に厚みを持たせたり、裏糊加工でオリジナルのタック紙を作製したり、用途に合わせたさまざまな加工をご提案いたします。

特殊加工の種類

表面加工

表面加工とは、印刷物の表面にニスやフィルム、特殊な光沢剤等でコーティングを施し、見栄えや強度を上げる加工のことです。機能面では、印刷物が擦れてしまったり、印刷物のインキが他の印刷物にうつって汚れてしまったりすることを防ぎます。デザイン面では、つや出しやマット感を出す等の加工を施すことで、その印刷物自体の個性が高まり、お客様に手を取っていただきやすくなります。

【製品例】

  • グロスニス

    印刷後、そのまま印刷機でニスをコーティングする加工です。印刷と同じラインで加工もできるため、コストを抑えることができます。納期も短く、スポットでの加工も可能です。紙の質感をさほど損なわずに加工することができ、マットニスや抗菌ニスの対応も可能です。

    【製品例】

  • PP貼り

    印刷物の表面に薄いPPフィルム(ポリプロピレン)を貼り合わせる加工です。光沢感があり、耐久性・耐水性にも優れるため、什器制作では頻繁に使用されます。仕上がりの質感は「光沢(グロス)」と「つや消し(マット)」があります。さらに耐久性の高いPET貼り加工もあります。

    【製品例】

  • スクラッチマットPP

    スクラッチマットPP加工とは、一般的なマットPPフィルムの表面強度を、より高めたものです。
    印刷物の高級感を損なうことなくできるPP加工であり、見た目の仕上がりもマットPP加工とほとんど変わりません。

    【製品例】

  • ベルベットPP貼り

    ベルベットPP加工に使われるフィルムは、他のフィルムにはない「しっとり」としたシルキーな手触りが特徴です。見た目の高級感もありながら、キズにも強い加工です。

    【製品例】

  • プレスコート

    特殊な樹脂を印刷面に塗布し、熱を加えることで光沢を出す加工です。PPよりも安価であり、PPと遜色ないツヤ感がでますが、こちらはPPに比べ耐久性に劣り、徐々にツヤ感も失われるため使用する期間によって選択されます。

    【製品例】

  • ホログラムPP

    ホログラムPPは光の角度によって7色にキラキラと光るフィルム素材を使用したPP加工です。さまざまなパターンから模様をお選びいただけます。PPなので表面の保護にもなり、表紙など特に目立たせたい製品に最適です。

    【製品例】

エンボス加工

エンボス加工とは、模様を彫刻した凸(鉄)版と凹版のロールの間に紙を通し、圧を加え模様を付ける加工です。皮絞、キャンバス、ストライプ、梨地、フランスモロッコ、布目、絹目、ライン、格子、水絞、渦巻形、花形、亀甲など、規定の種類から模様を選べます。用途に応じてファンシーペーパーより安価に、オリジナルの高級感が演出されます。

【製品例】

  • ストライプ

    細かなストライプの陰影が上質な味わいを加えており、ギフト包装におすすめです。和洋どちらのテイストにもよく合います。

  • ライン

    深すぎない適度な規則的な四角形のエンボスで、高級感と堅牢性を両立。パッケージや包装紙など用途はさまざまです。

  • 皮紋

    皮独特の微妙なシワの美しさを、エンボス加工によって紙に再現しました。ステーショナリー、パッケージ類をシックに華やかに演出します。

  • 水紋

    水絞とは、一方向のみに揉んだような、水平にたくさんのシワを入れたものです。皮絞とはまた違った独特の模様が製品に高級感を演出します。

合紙加工

合紙加工とは、紙と紙、紙とスチレン、紙と段ボール等を貼り合わせることです。貼り合わせを行なうことによって厚みがでるので、DMに存在感を出したい時や、店頭POPを作成する時に用いられます。

【製品例】

  • 洋紙

    用途によってさまざまな組合せをご提案します。本来の用紙の規格にはない厚みを出したり、質感の違う紙を組み合わせることで、表現の幅が広がります。

    【製品例】

  • スチレン(3㎜/5㎜/7㎜)

    スチレンボードは軽く加工しやすいため、きれいな仕上がりになります。 色も白や黒などバリエーションがあり、用途に応じて使い分けられます。吊り下げパネル、POPスタンド、等身台パネルなど幅広く使用されています。

    【製品例】

  • E段・F段・G段

    厚板紙に代わって普及してきたのが、G段・F段・E段と呼ばれるフルート高が0.5、0.6、1.2mmの薄口段ボールです。小型電化製品、精密小型機械、食品容器等のパッケージなどに幅広く使用されています。

    【製品例】

窓貼り加工

表面加工の一種で、貼り合わせる紙の一部が窓のように穴が空いているものへ施す加工です。おもちゃの箱やお菓子のパッケージなど、中身の商品を見せたい場合に用いられます。通常の表面加工より注意点はあるものの、実際に商品が見える安心感で訴求力がアップします。

【製品例】

製袋加工

紙を抜いた後、封筒や角底袋の形に貼り合わせる加工のことです。
生産する数量に合わせて、手貼り製袋や自動製袋でコストメリットを出すことができます。
既製の封筒サイズであれば、抜型を作らないエキセン抜きで対応可能です。

【製品例】

口糊加工

口糊加工には、アラビア口糊、アドヘア口糊、両面テープ、 ホットメルト加工の4種類があります。
アラビア口糊加工:アラビア糊という水糊を封筒のフタ部分に貼って乾燥させたもの。切手のように水を塗布しなければ糊が付きません。
アドヘア口糊加工:フタと胴の両方にゴムのような接着剤を塗布して乾燥させたもの。塗布面を押し付けることで接着します。
両面テープ加工:封入口に両面テープを貼り付けたもの。
ホットメルト加工:封入口に糊加工を施して、その上に剥離紙を被せたもの。接着材としての強度や耐久性に優れています。
それぞれ長所、短所があるので、最適な加工方法をご提案します。

【製品例】

後糊加工

一般的にタックラベルを作成する際は、タック紙メーカーで生産しているタック紙に印刷・加工をしますが、既製品では、どうしても種類が限られてしまいます。後糊加工は、タック加工をしていない紙の裏面に、後から糊を塗布して、タック紙状に仕上げる加工です。紙の厚みなどに制限はありますが、この後糊加工を施せば、さまざまな紙でタックラベルの製作が可能です。表裏で色が異なる紙など規格にない紙を作り出したり、タック紙と銀紙を貼り合わせたりすることで表現の幅を広げられます。

【製品例】

抜き加工/貼り加工

  • 抜き

    抜き加工では、加工対象素材に抜き型を押し当てることで素材をさまざまな形状にカットできます。刃の自由度が高く、筋押し加工、ミシン目入れなどにも利用できます。使う機械の名称から、自動で型抜きをする場合は「オートン」「トムソン」、手動で型抜きをする場合は「ビク抜き」などといわれます。鋭角的な形や細かい形状を抜く場合は、腐食刃という特殊な型を使用します。

    【製品例】

  • 貼り

    貼り加工とは、打ち抜かれた製品(組み立て前の商品パッケージ等)の一部に糊をつけて、面と面を貼り合わせる作業をいいます。 貼りのバリエーションには、機械を使用して自動的に量産する「機械貼り」と、両面テープや糊を用いて手作業で貼り合わせを行う「手貼り」があります。

    【製品例】

  • ブッシュ抜き

    鋼型を利用した抜き加工で、型の耐久性に優れ、なめらかに仕上げることができます。トムソン型での抜きでは繋ぎが付いてしまいますが、ブッシュ抜きは繋ぎなしで抜くことができます。そのため、トランプ等で使用されます。また、重ねた紙をいっぺんに型抜きできます。デメリットとしては、鋼型を作るための型代が高価という点です。

    【製品例】

箔押し加工

金属版を使い、熱と圧をかけて紙に転写する加工です。通常の印刷では表現できない光沢感や高級感を演出することができます。箔の種類は金、銀だけではなく、赤、青等の色付きや、レインボー、ホログラム等多くの種類があります(用紙によっては密着が悪く、加工ができない場合もあります)

型押し加工

表面から金属版の型を押しつけ、表面をへこませる加工です。印刷ではなく凹のみで表現されるため、落ち着いた高級感を演出することができます。より凹凸感を魅せるにはやわらかく、厚い用紙がおすすめです。

【製品例】

浮き出し加工

金属版の凹版凸版の間に用紙を挟んで型押しすることで、表面を浮き出す加工です。浮き上がった表現のため触った感触でも楽しめます。より凹凸感を魅せるにはやわらかく、厚い用紙がおすすめです。

【製品例】